リオネル・メッシが世界的なサッカー選手、おそらく世界一の選手、であることは、もはや説明する必要がないだろう。そして、このクラスの有名人になると、世界各地のファンからプレゼントが送られてくることも珍しくない。そのため、メッシは良くも悪くも「プレゼント慣れ」しているのだ。
とはいえ、今回受け取ったプレゼントは、そんなメッシといえども、びっくりするほどのものだったようだ。なんと、メッシの人生が描かれたスパイクをプレゼントされたのだ。公私にわたる人生のイベントが側面に描かれたスパイクは、なるほど、とてもユニークでオリジナリティに富んでいる。
メッシの人生が描かれた特製スパイク
このスパイクをデザインし、作成したのはパラグアイ人アーテイストのリリ・カンテーロ(Lili Cantero)さん25歳。メッシの人生の中から印象的なシーンを選び、スパイクの側面に描いている。片方がバルセロナ、片方がアルゼンチン代表の色合いにカラーリングされ、側面にはサッカーやプライベートでの思い出のひとこまがコラージュされているのだ。その中には、故郷アルゼンチンのニューウェルズ・オールドボーイズ時代の思い出や、家族との日々も含まれている。
リリ・カンテーロは自身の作品をインスタグラム(@lilicanteropy)に2回に分けて投稿。合計9枚の写真で様々な角度からこのスパイクを紹介している。そして、そこには次のコメントが添えられていた。
「メッシに捧げるスパイクを作りました。先日、私の工房からバルセロナにいるメッシに向けて発送しました。作品は完全に手作業で描いています。メッシの人生からインスピレーションを受けた作品で、彼がどのような人生を経て世界一の選手になったのか、ストーリーがわかるようになっています」
世界に一つだけのスパイクを受け取ったメッシ
パラグアイから発送したスパイクの気になる行き先だが、うれしいことに、無事に想い人メッシの手元に届いたことが確認された。リリ・カンテーロはインスタグラムに、メッシが笑顔でスパイクを持つ姿を投稿。そこには、たしかにメッシがいた。
カンテーロはパラグアイのメディア『Crónica』に、メッシに届いたこのシューズについて、興奮気味に次のように語っている。
「幸運なことに、私が送ったスパイクはメッシの手元に届き、彼もスパイクを気に入ってくれたそうです。本当に神様のおかげです。3か月前にスパイクをバルセロナに贈りましたが、メッシの元には世界中のファンから、毎日山のようプレゼントが届くことは知っていたので、自分のプレゼントが彼の元に届くかは”神のみぞ知る”ことでした。そうした中から、実際にプレゼントがメッシの手元に渡ったと知って、天にも昇る気持ちです。」
また、インタビューの中で、カンテーロは、スパイク2足分の製作期間が一週間だったことを明かし、製作の動機については「メッシのことが大好きだから。サッカー選手としてのみではなく、幼少期に抱えていた身体的な問題を克服して、トップ選手に上り詰めた彼の姿に感銘を受けているんです」と語った。
実は、カンテーロがサッカー選手のスパイクをモデルにしたアートに取り組み始めたのは4年前から。メッシの他にも、パオロ・ゲレーロやアルバロ・ペレイラを題材にした作品も発表しているとのこと。 まだ具体的な計画はできていないが、今後は、ネイマールをモデルにしたシューズを制作することも考えているという。.